誰もが心を動かさずにはいられないという、ひろしのサイレント回想シーン!
そこだけ切り取ってひとつの作品にしても良いくらい。
ああいうのって…
カールじいさんの空飛ぶ家 の冒頭のあれとか、
鉄拳のパラパラ漫画にも共通するものだと思うんですが、
(ほかに例がありましたら誰か教えて~)
言ってみればただの、平凡な誰かの人生のダイジェストが、どうしてこんなにも胸に迫ってくるんでしょうか(/ー ̄;)
きっと誰でも、
それこそ偉い発明家でも凶悪な犯罪者でも、成り行きで何となく生きている人であっても、
少しでも誰かを想って生きた思い出がある人なら、
短い時間にきゅーっと凝縮されたあの走馬灯が、心に響いてしまうんじゃないかなーと思うのです。
…
もうひとつの名場面、タワーを駆け上がるしんのすけの本気。
息が止まっても走る。
転んでも、転んだ勢いで立ち上がって、走る。
鼻血が出たって気にしていられない。
家族といっしょにいたいから。
未来を生きたいから。
大人になりたいから。
カメラがずっと、しんのすけの必死の表情を正面から捉え続けてる構図です。
子供たちも、いっしょに観てる親たちも、きっとほんとの本気で、しんちゃんがんばれ!って応援したはず!
あの場面、もし実写映画だったら、よっぽど上手くやらないと白けちゃうと思う。
観てる人にカメラワークを意識させたり、演者がカメラを意識して走ってることを思い起こさせたりしちゃ、絶対にいけない場面だと思う。
そこは本当にアニメの良さだなって思いました。