お豆挽き

あのクリスマスのお豆挽きのレビュー・感想・評価

あのクリスマス(2021年製作の映画)
5.0
素晴らしい。
主人公の男性は、確かに妻を他の男性に取られ、
子供も自分を避け気味で、親戚もよそよそしい。
ホワイトクリスマスを歌ったときは彼の過去にも
いま親戚が過ごしているような楽しいクリスマスがあったろうと想像して哀しくもなる。

トイレに閉じこもり歓声を聞いていると
とんでもない孤独を感じそして逃げ出した。
それでもせっかく子供がやってきてくれたのに、
今度は車が動かない。
それを彼は親戚の力を借りて車を動かすことが出来た。
そのラストがとても好き。

きっと主人公の男性は、これ以上自分が傷付くことを恐れていたんだと思う。
だから周りの人間も、距離を取ってしまう。
人を恐れて、自分から壁を作ってしまっていた。
子供が父を避けていたのではなく、
父が子供を避けていた。

だけど、娘は来てくれた、そして距離のあった親戚も、元妻の新しい旦那も力を貸してくれた。
人を信じることは確かにとても怖いけれど、
信じてこそ感じる力が絶対にある。
そう背中を押してくれる作品のように僕は感じる。
お豆挽き

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