肝心のダンスシーンが、引きの画やワンカットで見せてくれるところがほとんどなく、一つひとつのダンスの流れがイマイチ感じ取れない。
それに、ダンス素人の自分にはプロ同士で踊ってた序盤のダンスと、ラテンダンスのパソドブレを取り入れた後半のダンスの違いがあまり分からないから、クライマックスに向かう展開がそこまで劇的に感じられなかった。
あと、悪役にあたる人物が音楽を止めて主人公を失格にするが、父親に合わせて観客たちが手拍子を打つ場面。
あの前に、観客たちが型にはまらない主人公のダンスに魅了される描写がないと、会場全体が主人公の味方になる流れが唐突に感じてしまう。
本作で映画監督デビューしたバズ・ラーマンは、それ以前から舞台で活動してたみたいだが、この時はまだダンスを"映画"として見せる事ができてない。