渋谷のゲリラ撮影だというあのシーンは凄かった。言葉が刺さる刺さる。
監督の世の中に軋轢を生じさせるために作品を作っているのかもしれない(少し違ったらごめんなさい)という発言の通り、随所にそういったメッセージが込められていた様に感じた。
私は花梨の様に強制された学校生活の中で反発する事はできなくて、先生の顔色を伺いながら発言や行動をしていた。だからそこに自我はなくて、学生時代に作り上げた長所は虚像で、自分自身がよく分からず今も生きている。
何者でもない私は何者かである様に見せるためにプリテンドしていたけど結局は何者でもないから何者かである人を羨んで妬んで自己嫌悪に陥る。だけどそれは私だけじゃないんだなと分かった。
この映画は何かを解決してくれるというわけではないけど、今まで目を背けていた弱い自分をちゃんと見つめるきっかけになった。
