ねむろう

翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~のねむろうのネタバレレビュー・内容・結末

3.2

このレビューはネタバレを含みます

2023新作_238


究極の茶番、西へ


【簡単なあらすじ】
その昔、東京都民からひどい迫害を受けていた埼玉県人は自由を求め立ち上がった。麻実麗・壇ノ浦百美をはじめとする埼玉解放戦線の活躍により通行手形制度が撤廃され埼玉は平穏な日常を手に入れた。しかし、それは単なる序章に過ぎなかった…。さらなる自由と平和を求め、埼玉の心をふたたびひとつにするため、埼玉解放戦線は次なる野望へと突き進む。〜日本埼玉化計画・第Ⅱ章 東西対決〜遥か西の地・関西へと飛び火したこの事態は東西の天下を分かち全国をも巻き込む大事件へと発展していく。史上類を見ない壮絶なディスバトルの火蓋が今、切られようとしていた――。



【ここがいいね!】
とにかく埼玉県をいじり倒すということで作られていた前作の続編になるわけですが、今回は関西を舞台に地方ネタ満載で作られていた作品でした。
前作は、埼玉と東京、神奈川、千葉、茨城、栃木、群馬の「関東圏」の話でしたが、今回は、大阪、滋賀、奈良、京都、和歌山、三重という形でそれぞれの特色を出していました。
今作は、前作以上にそれぞれの県の「色」が出ていたのかなと思います。
もちろん、大阪や滋賀ががいろんなネタの中心になっていたわけですが、そのあたりのデフォルメ感も良かったです。



【ここがう~ん……(私の勉強不足)】
もちろん、「埼玉に海を作る」という名目で話は進んでいました。
しかし、ほとんどが関西を舞台にしていたというところで、「関西あるある」「滋賀あるある」「大阪あるある」のつるべ打ちで、埼玉県民にとっては少し「ノレない」時間が多いように思います。
これはおそらく、前作で埼玉の人たちが笑っていたのを他の地域の人がどう見るのかというところの裏返しになっていると思うので、そのあたりも一長一短なのかなと思います。



【ざっくり感想】
今回、関東から関西に舞台が移っていましたが、さらなる続編の可能性もあるにはあるかもしれません。
では、それに耐えうる「地方あるある」ができるとしたら、九州地方だけになってしまうように感じます。
やはり、ある程度知名度があるところとないところとのコントラストによって、この作品が成り立っているところはあると思います。そう考えると、続編がどんどん作られていけばいくほど先細っていきそうな危惧はあるなと感じます。
ねむろう

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