れお

愛なのにのれおのレビュー・感想・評価

愛なのに(2021年製作の映画)
4.1
「なのに」という言葉のチョイスが絶妙で。ある人は嫉妬や過去に苦しみ、ある人は性行為が下手くそで、ある人は年齢でものを言い…群像劇らしく、様々な愛の形が見せられて面白い。

貫ければ実るものもあるし、貫いても実らないものもある。鉄棒の暗喩はすごく良かった。

一歩下がって「人が人を好きになる行為」を見させられると、友達の恋愛を見ているようでもあって自分を見ているようでもあって恥ずかしい。見ててなんであんなに恥ずかしくてイタイことできるんだろうと思うけど、その時は出来ちゃって、我に返った時その時のこと全部消したくなる。そんな痛点を刺激されまくった。

結局、ある人が言う「気持ち悪いです」という強い言葉が全てで人の恋愛話って結構気持ち悪いなって思うところあるし、でもその感情は正しくてそう思ってる自分だって誰かにとっては気持ち悪くて。その「気持ち悪い」の先に「プライバシーですから」があって最高だなと思った。
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