てっちゃん

愛なのにのてっちゃんのレビュー・感想・評価

愛なのに(2021年製作の映画)
3.9
愛鑑賞してから1ヵ月以上経っているから思い出しながら書いていこうとしても、いつものような駄文をつくるような気持ちにならなく、ぐだぐだきていたら、あれ?内容忘れてねえか?と不安になったので書きます。

城定秀夫さんが監督、今泉力哉さんが脚本という異色な御二方の作品。
なんだか話題になっていたのを気にかけていたら、気にかけっ放しの放置状態になっていたのが本作ですが、最近は邦画をよく観る機会に恵まれて(しかもなんとなくタイトルが似通ってる感じのやつが多い)いるのは嬉しい限りですね。

でも本作は身構えてしまうわけですね。
なぜなら城定さんが監督だから。
濡れ場はあるだろうなと思っていたけど、しっかりとエロく描かれていたので、まずは満足といった感じでしょうか。

というか本作は中島歩さん(失礼ながら本作で初めて知りました)が良すぎて良すぎて、それだけでも本作を観る価値はあるのじゃねえの?ってくらいに強烈キャラをお見事に演じきっています。

ギャグなの?と思うような返答だったり行動を幾度となくするのだけど、本人は大真面目でやっているもんだから、これはどうぞ笑って下さいなと出されている以上は笑って観てしまいますよね。
とはいえ、強烈な新婚夫婦だったな。

そんな強烈すぎるキャラに隠れてしまいそうになりがちだけど、河合優美さんも良かったな。
一歩間違えば、ただの痛いキャラを微妙なラインで演じておられ、岬というキャラがそもそと魅力的なのもあるけども、より作品に引き込まれていくような感じがしましたね。

さてさて、城定監督さんと言うことで、それはそれは手練れ映画職人仕事をきっちりと見せてくれておりますので、安心して身を任せて観ることができます。

コンパクトだけども、説明過多ではなく、みせるところをきっちりとみせていき、〆るところは〆るって感じ。

前述した通り、濡れ場描写も最高。
きっちりとねっとりとエロく撮られていく様は流石としか言いようがありません。

終盤の、とある一言で、はっ!と目を覚ましたけど、よくよく考えてみれば、そりゃそうだろと思ったのは、すっかり作品にのめり込んでいたからだろうか。
でもでも、岬の言うことを含めて考えると、そういう一般常識に当てはまらないのが"愛"なのではないでしょうか。

そんなことをぼんやりと考えていて観ていたら、とある一言を言われた多田が、ものすごく人間味あるどうしようもないけども愛おしい行動をとるところで、思わず震えた瞬間があり、にやりとしてしまいましたとさ。
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