ひでG

愛なのにのひでGのレビュー・感想・評価

愛なのに(2021年製作の映画)
3.6
セクシー描写強めの今泉力哉映画みたい。
と言うか、今泉監督作品かと思っていた。
このタイトル、このパッケージ写真!まさに今泉映画だ。
で、もう一度スタッフ見たら、やっぱ今泉力哉が脚本に加わっている
〜、半今泉映画じゃないか!

ごめんなさい、ひとり相撲で💦

ごく限られて男女の織りなす恋愛模様。

古本屋を営む多田くんと彼に一方的に好きだと告白する女子高生岬。

多田がずっと好きだった一花は、婚約中。
でも、彼は絶賛浮気中!

まあ、ただそれだけの限定された世界なんだけど、
観れちゃうし、決して退屈とか、悪い感じは受けない。

今泉作品より性にクローズアップしているのが城定作品的な見どころかな。

最初は、どーしよもない浮気男なのに、
最後は、可哀想でキュートに見えてくる男かいる。一花のフィアンセ亮介。
演じた中島歩の会心の一言。
「えっ〰️オレ、そんなに下手?」これは笑ったし、何か浮気を断じて責めるよりきつ〜い一発だったかもしれないね。

一花を演じたさとうなほみさんもセクシーシーンも体当たりで演じて、頑張った!
(彼女は最近、ドラマでもインパクトのある演技を見せている。)

そして、そして、本作の最大の見どころ、
インパクトは、多田に恋する女子高生岬の
河合優実!
純正今泉映画なら、切なく可愛いだけの女の子だったかもしれないけど、
そこはピンク映画も何本も撮ってきた城定映画。

多田が一花の要求をのんで、交わった後、(その後諸々)古本屋に現れた岬。
岬自身は何にも変わってないし、河合優実も何にも変わってないように演じてるんだけど、観客(僕だけかな💦)の見る眼が違ってきちゃった。
岬がとても愛しく、可愛く、性的な対象者の女性として見てしまう自分がいた。
多田もきっとそうに違いない。単に自分に言い寄ってくる女子高生ではなく、これから愛し合う可能性も秘めた女性として見ている気がした。
繰り返すが河合優実自体は何ら変わらないのに、一気に成熟したように見せて行く城定監督、さすがです。

役者さんのことで言えば、多田を演じた瀬戸康史、映画では珍しい主役。ほぼ出ずっぱりの割には他の出演者より印象が薄い。なかなか主役では使い難い役者さんなのかな、(多田が「愛を否定するな!」と感情を爆発させるシーン、作品のテーマに関わる大事な演技なんだけど、僕にはあまりピンと来なかったらなあ、、、)
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