2021年アカデミー賞 国際長編映画賞部門セルビア代表作
クロアチアのファシズム政党ウスタシャは、ナチスと同盟。
セルビア人を捕まえ、大量虐殺を繰り返していた。
少女のダラ10歳は、母と2人の兄弟とともにヤセノヴァツ強制収容所へ。
父は、死体処理係として、家族から引き離される。
さらに、兄が…母はそれを拒み、2人とも殺される。
ダラは、2歳の弟とともに、女性・子供専用のスタラ・グラディシュカ強制収容所へ。
父は、家族が遺体となって来ることのないよう祈り、
ダラは、衰弱していく弟を必死に守ろうとする…。
収容所と言えば、アウシュヴィッツが有名だが、他の収容所について触れた映画は少ないので、衝撃だった。
クロアチア人が、セルビア人を虫けら以下の扱いで何度も躊躇なく殺す。
あまりの呆気なさ。
しかも、晩餐に椅子取りゲームをさせて、殺される人々に興奮を覚えてカーセックスする女上官までも現れる。
ここまで人間らしさを放棄できてしまうのかと恐ろしくなった。
映画全体の雰囲気は素晴らしい。
殺戮シーンが、物語の享受にあまり貢献できず、見世物止まりになっているのでは?
メインの人物に対しては、少々甘い脚本なのでは?
と感じる部分があって、この評価。
ノミネートから漏れたのも、そこが影響しているかも。
でも、近々日本で公開されても遜色のない出来だと思う。
予告編(英語字幕)
https://www.youtube.com/watch?v=7RDs2Vuw_AQ