Jun潤

笑いのカイブツのJun潤のレビュー・感想・評価

笑いのカイブツ(2023年製作の映画)
2.0
2023.01.06

岡山天音×菅田将暉×仲野太賀。

“伝説のハガキ職人”ツチヤタカユキの半生を描く。

……え?なんこれ。
逆に実話だったことが怖いわ。
今ネット界隈のどこかで話題になっている自称若者さんがいますが、あんな人はごく稀にいるものかと思っていましたが、ここにもいましたか。

第一に、というか大前提として、ツチヤがどうして笑いにこだわっているのか、笑いを通して何を叶えたいのかが描かれていないし行動から伝わってこないし、手段と目的が逆になっているどころの話ではなく全く繋がっていませんでした。
終盤でツチヤが吐露していたような、彼の才能を受け入れない世間が悪いんだとか、何か理不尽な出来事があったとか、そういうことがあれば少しでも彼に対する同情なり作品としてのドラマ性が出てきたのかもしれません。
しかしそういうのも全くなく、序盤にあった彼の働きぶりや振る舞いっぷりからしてどう見ても自業自得だし世間はなにも悪いことをしてないし、むしろ彼の才能を認めて受け入れようとしてくれる人もいたのにその人たちの気持ちも邪険に扱って、頼むから少しは同情させてくれよと。

あと肝心要のお笑い要素ですね。
同じ上映回にやたらと笑う人がいましたが、個人的に側にそういう人がいると冷めてしまうというのもありつつ、上述のツチヤのパーソナルな問題点もあって驚くほどクスリともしませんでした。

んーまぁちょっと評価できる点があるとすれば岡山天音の演技ですかね。
元々高い演技力を誇っていましたが、今作は化けていたなと。
でももう今作みたいな役やるレベルではなくない?
もうちょっとレベルアップしていい頃合いじゃない?
ちょっと前の岡山くんでも同じくらいの演技ができたと思うし、これからって時に今作みたいなキャラを演じてしまうと今後に響くのではないかと邪推してしまったり。
もっと若手の人の成長の機会に当てても問題はなかったのかな?なんて。
Jun潤

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