流鏑馬

笑いのカイブツの流鏑馬のネタバレレビュー・内容・結末

笑いのカイブツ(2023年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

お笑いが超好きなので、これは絶対に観ないといけないと思い、観た
ずっと、ツチヤに報われてほしい成功してほしいと願って拳を握りしめながら観てたけど、やっと報われたと思ったら壊れ、報われたと思ったら崩れ、の繰り返しでとてもしんどかった
スタッフロールに ツチヤタカユキ の名前があったとき、めちゃくちゃグッときたんだけどなぁ 人間関係不得意

その報われなさがリアルで良い、と最初は思っていたけれど、途中から、これを観て「リアルだ」と思うことすら失礼な気がした
私はお笑いを 見る のが好きなだけで、やる 側に回ったことはないし、最近は賞レースの宣伝とかで"芸人の舞台裏"を見る機会も増えたけれど、それだって所詮人によって切り貼りされた人工物で、生でそれを見たことなんて一度もない そんな私がこの映画を観て、ちょっとお笑いを知った気になって「リアルだ」と言うなんて、あまりに烏滸がましいと感じた

何度も打ちのめされ心身ともにぶっ壊れて、道頓堀に飛び込んで一旦死んで、「お笑いをやめる」と告げたツチヤがまた机に向かってネタを書きはじめたとき、すごく活力が湧いた
どれだけ生まれ変わっても、ツチヤにはやっぱりお笑いじゃないとダメ
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