ゆーさく

笑いのカイブツのゆーさくのレビュー・感想・評価

笑いのカイブツ(2023年製作の映画)
3.5
おもろい事って思い付くだけじゃ駄目で、その考えを形にする、人前で披露して実際に「面白い」に繋げる段階でまた別の技術が必要になってくるんやな、って。

それは話し方だったり、纏う空気感だったり、周りからのその人のイメージだったり、それまでの功績だったり、関係性だったり、諸々の要素が絡んでの最終的に笑い、っていう着地になるんやなと。

主人公のツチヤはそれが分かってはいる。そしてアイデアを具現化する力は自分には無いと自分では分かってる。
だからこそ放送作家とか表舞台には上がらない場所で戦う事を選んだのやけど、、、やっぱりそれも見積もりが甘かっていう話。

笑いの場に限らず、あらゆる仕事でもスポーツでもそうやけど、求められるのは立ち回りの上手さ。
それが欠けてりゃどこにいっても苦労するやろう。神経も擦り減らすやろう。

なんで「おもろい」だけじゃアカンねんってツチヤは言うけれど、「おもろい事思い付く」のはまだおもろい訳では無い。
変に笑いに自信あったせいでプライド傷つきまくるんやけど、自信持つの早過ぎたんちゃうかな。

実際に大勢の人を笑わせてそこで初めて自分に才能があると思うべきやったと思う。
その謙虚さがあればまだもう少し自我を守れてたはず。そしたらまだ軽症やったろうに。
ゆーさく

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