てっちゃん

女神の継承のてっちゃんのレビュー・感想・評価

女神の継承(2021年製作の映画)
4.1
さあさ、はしご鑑賞の3本目です。

夏と言えばホラー!
今年の夏は、アジアのホラーが熱いということを見聞きしていたのもあり、気になっていたこちら。

上映開始日の翌日の土日だったのに、劇場内は10名も入っていない寂しさ。
ミニシアター贔屓の私だから、ミニシアターに行ったけど、シネコンでもやったんかしら。

タイと韓国の合作という本作。
ナ・ホンジンさんが原案製作、バンジョン・ピサンタナクーンさんが監督。
舞台はタイで、まあじめじめしてて雨ばっかりで雰囲気抜群。
アジア的な精霊信仰が根付いているの(パンフによるとタイは街のホームページでもそういう信仰のことを謳っているんだって)もるあるしで、雰囲気抜群。

もちろんのこと、ちゃんと怖い。
その怖さがなかなか面白くて、伝承されることの恐怖、家族・身内の恐怖、信仰という恐怖が描かれており、その恐怖とは対照的に救いもあるのが面白い。
その救いが、また皮肉なんだよね。

本作は、モキュメンタリーとして(たまにこれ明らかに狙って撮ってるだろ!ってのもあるけど、それはそれで良いんです)、撮られている。
そのモキュメンタリーの強みを活かして、ぐいぐいと鑑賞側も巻き込んで恐怖へと向かっていく。

見所は終盤らへんに明らかになる製作スタッフの人数の多さ。
終盤くらいになってくると、わらわらとこんなおったんか!って驚くくらいに出てくる。
あと、ミンの監視カメラ映像でしょう。
動き!なんなのあの動き!あれだけで恐怖でしょ。
そこから一気に残虐描写へと駆け抜けていく。

容赦ない"諦め"への過程は絶品。
本当にもうどうしようもないじゃん、、って観ていて絶望したもんな。
最後はもうどうにでもなれ!って感じで、笑えてきてしまった。
絶対、笑わせにきてるだろ!って感じなのも好き。

これ系はしっかりと没入できる状況で観るのが大事なので、劇場で観て正解だった。
タイのクラブミュージックで揺れながら観られたし、しっかりとびくっ!としながら観たし、たまに半目になったりもしたし、、しっかりと楽しみながら観ることができました。

動物好きな方、特に犬好きな方はご注意するシーンがあるので注意です。

これだけ怖いの観たから、夜眠れんかもしれんと乙女の考えがあったけど、乙女ではなかったようなので、しっかりと眠りにつくことができました。

またスケジュールとタイミング合えば映画館はしごやりたいな。
てっちゃん

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