「 女神の継承 」
果たして巫女が継承したのは女神か否か。
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タイ東北部の村で脈々と受け継がれてきた祈祷師一族と巫女に不可解な現象が起こり始める話。中盤までは女神(バヤン)や巫女にまつわる伝承と、土着信仰に基づいた儀式の様子に嫌悪感を抱く程この映画に没入できた。が、終盤にかけて、畳み掛けるカオス的パニック描写には、恐怖を感じることが出来ず、私にはハマらなかった。
このように感じてしまった理由を敢えて述べるなら、 観賞前の情報から私が勝手に期待値を高めていたことと、直接的過ぎる描写に抵抗感を抱く傾向があるからかもしれない。物語の設定や伝承自体はとても好きだし、巫女に降り掛かった不可解な現象を引き起こした原因/業を細部にわたって理解することはできた。
余談として、女神の継承は沖縄のユタ(霊媒師/シャーマン)関連の話と幾つか共通点があると思った。ある一説では、人並み以上の霊力を持つ者は、カミダーリ(神や先祖に憑依される経験/心身の異常、人格変換、幻覚、無意識行動、失神等)を経て、ユタになるらしい。まあ、その真偽は定かではないが。
