タイのホラーモキュメンタリー映画。
女神の声を聞く祈祷師に密着取材する中で、継承者の様子がおかしくなっていく話。
民俗的な話かと思ったら展開はアメリカンな悪魔憑きみたいな話になっていって思ってたのとちょっと違った。
これ、信仰心のあるなしで怖さが変わる気もする。
女神や祈祷師を信じる人が見ると「私たちが信じてるものの正体って結局何??」みたいな、足元が揺れるタイプの怖さがあると思うけど、そういうところからはだいぶ離れた人間が見てもあまり怖くないのかも。
ただ、その家の女に生まれたというそれだけの理由で自分の望んだ人生を諦めなきゃいけない「女神」を継承するのと、取り憑いた人間におかしな行動をとらせていく「悪霊」に何の差があるの?っていうのは主題と逸れるかもしるないけど感じちゃったかな。
この辺すごく面白い、神と鬼は紙一重な感覚。神と悪魔の二元論的な文化には生まれなさそうな問いかけだよね。