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THE FIRST SLAM DUNKのポチのレビュー・感想・評価

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)
3.6
かなり評価の別れる作品だと思います。
現時点2022/12/03では
かなり好評なのは初日の昼時だからでコアファンが鑑賞したからでしょう

原作は一通り見てますが数年前で確かではない私に取っては、
あのシーンが欠けているとか、このシーンはちゃんと描けてるとか細かい分析は出来ないですが、
率直に言って、原作ファンじゃないとこの作品は観るのはオススメしません。
かなりハードルの高い作品です。

注意点としては原作では主人公の桜木が主役ではなく、
あくまでチームメンバーの1人でしかありません。
そこの賛否が最初のハードルでしょう。

今作は宮城リョータが主役で、彼の過去を原作にはない新規で書き下ろし掘り下げています。
エピソード0.5的な楽しみ方が正解です。

良かったとこ
・オープニング
・CGアニメの迫力
・宮城の過去回想
・試合のリアル感
・山王戦の映像化

イマイチなとこ
・声優
・山王戦が部分的
・名シーンカット
・主役が桜木ではない
・晴子、魚住、仙道などなし
・各メンバーの掘り下げが薄い

75点というと良い所5個、悪い所4個みたいなバランスかと思いますが、
この作品は良い所10個、悪い所10個みたいな作品
人によってかなり偏るタイプだと思います。
引っかかったままだと着いて行けなくなるので割り切りながら観ないと辛いでしょう。

原作を知らないと分からない展開や
冒頭からいきなり説明もなく何の大会なのか山王とはどんなチームなのかの下ごしらえもなく試合が始まりますので、新規の方はキツイです。
よく漫画的にある、冒頭の敵は雑魚でボス戦前の踏み台みたいに出たりしますが、
この映画では冒頭からラスボスが出てきます。
そこはテンションのピークでもありますが、段階を踏まないので新規の人は最初から最後まで山王戦しか出てこないのでビックリするかなと気になりました。

井上先生の鉛筆絵の演出からメンバーが増えていくオープニングは、
歴代でも最大の見せ場です。
これを観ればテンション爆上がり確定です。

しかし、試合の合間に宮城の回想が入るので試合はその度に止まります。

新しく追加したエピソードは、
ちゃんと作られている設定で求めているものとは違いましたが宮城ファンにとっては嬉しいものだと思います。

その代わりに各メンバーの名シーンと呼ばれる、魚住とか谷沢とか桜木と晴子の絡みは削られます。
悲しいですが宮城の土台に山王戦が乗っているのでそこに期待は出来ません。

その代わり宮城の人物なり、プレイ面での丁寧な描き方は良く、他のメンバーもこれくらい描いて欲しい、続編への期待が高まる作りです。注意⚠️続編制作の予定はありません

声優の問題は個人によるので何とも言えませんが、一部で話題のジャイアンについては否定はしません。

山王戦の見せ場である終盤のシーンは純粋に楽しめると思います。
漫画アニメ的な演出ではなくリアルの試合映像に最後にアクセント付けた感じでしょうか。
好みによりますが山王のプレスの凄さを感じれるとも言えます。

個人的には、誰もが知ってるような名シーンが削られているのが気になり減点が大きくなりました。
別物と言えるほど脱線している訳でもなく、山王戦を描くなら直球で桜木視点で描いて欲しかったのでこの評価です。

わざわざ長い年月を経て制作したのでオリジナル要素が多いのは必然なのかも知れません。
宮城ファンの方にとってはラストシーンなど新しい展開に期待が膨らむ作品だったのではないでしょうか。
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