これはね、評価が分かれますよ。
人によって、というのではなく、自分の中で分かれているのです。
SLAM DUNKが好きな私は、原作を忠実に、しかも臨場感のある動きを付けた、贅沢なアニメとしての評価をしている。
CGで描かれた絵の動きも生々しいし、試合の展開も熱くなれる。迫力もあるし、充分に楽しめるじゃん。
なにより、原作の絵がそのまま動いてるって感じが凄い。こういうの、観たことない。
モーションキャプチャーで絵に動きをつける今回のシステムは大成功で，この作品にとても合っている。バスケットの試合をそのまま見ている臨場感があるのです。
ただ、映画好きの私もいまして、そいつはどうも点を辛くしたがるのです。
この作品、一本の映画としては、かなり破綻している。
原作を読んだ人に向けて作られているから、登場人物の背景描写や説明など全くなし（笑）。試合の説明すら無かったかも知れない。
まあ潔いとも言えるけど、不親切だよね。
例えば友人にいきなり、読んだことない『ドラゴンボール』や『ワンピース』の20巻だけ渡されて、ここの展開が熱いんだよと言われても困るでしょ？ そんな感じ（笑）。
あと、結構回想シーンが入るんだけど、その回想シーンにさらに回想が入るという、素人が提出したなら即却下されるような場面もあり、これは原作者が書いたシナリオだからこその荒技と言えましょう（笑）。
加えて、ネタバレになるかもなので、視点がブレるということだけ言わせて下さい。
これはちょっと致命的だったかなあ。
で、この点数です。
原作が大好き！ という方には、心配すんな！ 黙って観るべし！ とお勧めします。熱くなれるしスカッとできます。
ただ、鑑賞前には何かお腹に入れておきましょう（笑）。
原作読んでない人にはお勧めしません。
訳わかんないだろうし、映画としての欠点があるので。
しかしこの映画のレビュー、難しいよ。
みんなも困っただろうなあ。
