如水

THE FIRST SLAM DUNKの如水のレビュー・感想・評価

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)
4.5
 原作でも圧倒的にボリュームを誇る山王戦をメインに、試合の合間に宮城リョータがここに至る道程の物語を差し込んでいく、これはスピンオフ作品である「ピアス」にあった内容ともリンクしている。このプロットの構成は緩急がついてよく出来ている。
 上映前から声優変更でかなり叩かれていたようだが、セリフなど殆ど無い作品なので全然気にならなかった。むしろこの映像にはこの声優陣の方が合っているんじゃないだろうか。
 また限られた120分という映画尺でスピード感や緊張感が削がれる要素は概ねカット。原作でドラマを見せてくれた応援勢もたまにカットインで入ってくるがほぼモブキャラ化、少年誌的なコミカルなシーンも全てカット、兎に角コート上で戦っている10人の選手だけがスポットが当たるように徹底されおり、これが3D映像とあいまって緊張感とスピード感を生み出し最高にカッコ良い締まったシーンとなっている。
 製作陣が何を捨てて何を残すか、何を見せたいのかがハッリキしているのが良くわかる。

声優がどーたらこうたらで低評価つけてる人は、実は観てないんじゃないかな?おもってしまう。
如水

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