このレビューはネタバレを含みます
『SLAM DUNK』は小学生の頃に父所有の原作漫画を繰り返し読んで、台詞の一言一句までそらで覚えていました。
20年以上の時を経て大人になって、また新しい『SLAM DUNK』に出会えた奇跡に感謝の気持ちでいっぱいです。
前情報をシャットアウトして初日に観たので、OPで山王戦だと分かった瞬間、もう心の中で大喝采だった。それも、井上先生の絵柄そのまんまで！
The Birthdayの曲にのせて動き出す湘北メンバーの、ガラの悪さアウトロー感が懐かしい。
予告編でのCGの動きには不安がよぎったけれど、杞憂でしたね。
ドリブルの鋭さや花道のリバウンドの滞空時間、揺れるネット(と安西先生のあご笑) とてもリアルで良かった。アニメでネックだった時間の感覚も、実際に試合を見ているような臨場感！
脇でうろちょろする花道の動きに無駄が多くて、コートに素人が紛れているのが一目瞭然なのもすごいと思いました。
そしてやっぱり原作ファンが映像化を渇望していたのは、無音の中、一瞬一瞬の緊迫感が続くあのラストシーンだよね。。ほんと素晴らしかった。
映画館の醍醐味は、爆音じゃなく静けさにあるとつくづく思う。観客みんなが手に汗握りブザービートを見守っていた、あの静寂。
そりゃあカットされたあの場面この台詞も観たかった！！って欲は尽きません。
河田や沢北以外の山王メンバーの強さ。魚住の桂むき。見てるか矢沢。諦めの悪い男。バスケが好きです。。
でも原作知らない人からしたら突然なんこっちゃかな。いいの、私は脳内補完して勝手にテンション最高潮に持っていけるから。
この画のクオリティで神奈川勢も観たかったなあ。
あと、宮城が主役なのに彩ちゃんのエピソードが少なすぎるよ。
もうずっとNBAは観ていないけど、バスケは電光石火のガードの選手が好き。
湘北でもりょーちん推しでした。。なのに、宮城リョータに感情移入してスラムダンクを読んだことはなかった気がする。
思えば湘北メンバーの中で誰よりも早く(それこそ幼少のころからフィジカル面で)挫折を味わってきたのは彼だよね。一人では戦えないって、仲間を一番信頼しているのも彼だったのかも。
時代の変化か、ラストも荒唐無稽だなんて思わなかった。
田伏選手がNBAに挑戦し、八村選手や渡邊選手が活躍している今。アメリカに渡った宮城リョータを応援する気持ちが素直に湧いてきたことが嬉しい。
世界に挑戦する事を諦めないで欲しいという、井上先生のエールが聞こえました。
