フレッシュ

THE FIRST SLAM DUNKのフレッシュのネタバレレビュー・内容・結末

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

2回目鑑賞
IMAXで2回目の鑑賞。
リョータエピソード初体験の初回に比べると、試合の合間にリョータの個人エピソードが挟まれるこの演出もあまり違和感なく味わえるようになった。
単純な感想として、2回目を観て、よりリョータが好きになった。IMAXで観たのも良かったのかもしれない。
2回目で気づいたのが、リョータの父ちゃんが倒れるシーンで父ちゃんの髪型がリョータそっくりなのな。
1回目を観た時は兄を追うリョータにソータの幻影を見てしまうが故に時に辛くなって噛み合わなくなっていくのかと思っていたんだが、それはそれとしてあるかもしれないが、それと共に父ちゃんに似ているリョータを見ると旦那を思い出してツラくて子としてなかなか純粋に接することができないっていう部分もあったのか、と思った。
最後に帰ってきたリョータの腕をペタペタ触るのは一山越えたリョータが頼もしくて、良い意味で父をそこに重ねたのか…?とも思った。

このストーリーはあの試合を通じてリョータがバスケ的な部分や人間的な部分でのいくつかのポイントをブレイクスルーしていくっていう話だと思うんだけど、それと共に父親と兄の不在によって分断されてしまった2人がそのブレイクスルーを通して融和していくっていうあの要素が良いよなあ。
原作に家族ドラマ的な要素ってあんまりなかった気がするんだけど。赤木とハルコの兄弟とか花道の親が倒れたっていう知らせを受けて向かおうとするが喧嘩ふっかけられて遅れてしまう、とかそういうのはあった気がするけど。
そこにこういう家族の要素を持ち込んだのは、やっぱりいくら好きなバスケを続けるにしたって、自分だけじゃどうにもならなくて家族を含めた周囲のサポートが必要なんだ、という事をきちんと描きたかったんじゃないかなって気がするな。

1回目鑑賞
まあ、良かったんだが。
これがアニメ映画なのか、と問われるとなんか全然違う種類の映像作品という感触。
だからと言って別にアニメ映画的でないから良くないというわけではないのだが。
本人がここまでガッツリ関わってるんだから当たり前だろうけど、井上雄彦の漫画が動いてるっていうのが一番近い気がする。
映像を思い返してみても自分の中ではアニメとしては再生されず、パラパラ漫画みたいな感じで再生されるあたりも不思議な感じ。

そういう違和感みたいなものはあるけども、少なからず思い入れのある自分のような世代にとってはやはり込み上げる感はあるし、原作漫画だと宮城リョータって少し掘り下げが少なかったキャラだったような印象があって、そこがここまで深掘りされているのは興味深かった。

とは言え、これ全くスラムダンク知らない人が見て面白いものなのかは、ちょっとわからんし、オススメできるのかと言われるとうーんと唸ってしまう。

スラムダンク読んだ人の一定数が、バガボンドとかリアルとか良いから早くスラムダンクの続き書いてくれよ…と願っていると思うのだが、そこが少し開かれているのは興味深かったっすねー
フレッシュ

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