かーく

THE FIRST SLAM DUNKのかーくのネタバレレビュー・内容・結末

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

原作既読組。

最高でした。
正直よくある昔流行った作品を使ったファン向け映画くらいかな〜と侮ってました。映画館によく行く人ならわかると思いますが、スロー再生と時計の音だけが聞こえる予告だけを何ヶ月も見せられたこともあり、ちゃんと完成するのかという不安もあった。

観てよかった。
宮城が主人公なんじゃないかとか山王戦なんじゃないかとか言われてたことは大体あってたけどそんなこと気にすることないよって言いたいくらい最高の試合だった。
原作を読んでいるから試合の行方もわかっているはずなのに、ラスト数十秒は呼吸をするのを忘れるくらい見入ってしまった。
試合後は心臓バクバクで、手が震えるくらい興奮してた。

昔少しだけバスケをやっていたことがあるのですが、ひとつひとつの動作がリアルなのか?ちょっとした仕草や掛け声に「あるある!」と頷き、脳裏にはかつて出た試合の記憶が駆け巡っていました。
また私は団地で暮らしたことはないものの、あのコンクリートとアスファルトに囲まれやたら響くバスケットボールの記憶は強く残っていて、リョータが自転車置き場でボールを突き始めた時は「あーこれうるさいんだよなぁー怒られるぞ〜」なんて呑気に観てたら案の定怒られてて。まるで自分がリョータになったみたいな感覚に陥りました。

とにかくこの映画を観てリョータが大好きになりました。元々はミッチー派だったんですが。まさかのサプライズに動揺しましたよ。
そして同じくらい好きになったのが沢北。
神社に行くシーン素晴らしかったですね。
あれがあることで堂本監督の「負けたことがあるということがいつか大きな財産になる」というセリフの深みが増したと思います。
神様は厳しいけれどとても優しい人(?)ですね。
あの敗北がなかったら、沢北はアメリカで自分より大きく、河田クラスの選手ばかりに囲まれ、ポジションも変わるという環境に耐えられたでしょうか?
あの敗北があり、それでも心折れずにバスケを続けた。もう絶対自分を見失ったりはしないでしょうね。この経験があるからこそ沢北はアメリカでバスケを極めていけると確信が持てるのです。

最後、自他共に認めるチビのリョータが。コートの中でも小さく見えたリョータが。もうお母さんより背が高く肩幅も広いんだとわかるところで「男の子だ!」って実感してたまらなくなりました。もう立派なバスケットボール選手なんですよ彼は。あのしっかりとした体つきに成長を感じます。本当に好きなシーンです。


余談ですがスラムダンクを知らない人にこの映画を勧めたところ、「面白かった」「また観たい、原作も読みたい」「忘れてた熱い気持ちを思い出させてくれた」と大好評でした。

石井健太郎が「湘北に入ってよかった」と涙を流すシーン、私も「スラムダンクを好きでよかった」と涙を流してました。
素晴らしい作品をありがとう。
また観に行きます。
かーく

かーく