このレビューはネタバレを含みます
『THE FIRST SLAM DUNK』
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事前情報がなかなか解禁されず
今までにないスタイルで
良くも悪くも
上映前から賛否両論で
世の中をざわつかせていた
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全く世代ではないため
劇版上映されると発表になってから
慌てて漫画→アニメを網羅して挑む
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本作を一言で言い表すとしたら
『禊』ではないだろうか
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原作の中でも
クライマックスに用意されていた山王戦に
宮城リョータの幼少期を加えた劇版は
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ヒューマンドラマと言っても過言ではないだろう
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幼くして父親と兄を失い
絶望の中、向き合ってくれない母親
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思春期の苛立ちと共に
バスケットボールでも
兄を超えられない
ジレンマと戦う姿は
見ていていたたまれない気持ちにさせる
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兄と過ごした
沖縄の海が見える洞窟にて
慟哭するコトで「禊」を得たのだろう
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そして
最初の映画化依頼から
足掛け13年という年月を経て
自身が納得できるクオリティまで
妥協を許さず昇華させ
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往年のファンの期待を裏切るコトなく
何も知らない人が観ても楽しめるという
絶妙な落とし所を探った本作
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20代で爆発的なヒットを飛ばし
50代で新たなチャレンジをした
井上雄彦氏にとっても
この劇版は「禊」だったのではないだろうか
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