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THE FIRST SLAM DUNKのYAEPINのレビュー・感想・評価

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)
4.8
ようやく世間に追いついた。
全巻通しで読んだのは小学生の頃なので、細かい記憶はかなり薄れている状態だったが、スタメン5人の基本的なキャラ設定が分かっていれば問題なく楽しめた。
そもそもリョータって沖縄出身だったのか…。

本作は3DCGとモーションキャプチャを組み合わせたアニメーションで、かなりヌルヌルと動く。しかし、ポスターは普通に2次元の手描き絵のように見えているので、始めは慣れずに違和感があった。
遠景だとちょっとロボットのような動きに見える時もあったが、メインの山王との試合中はほぼ寄りの絵が多く、かなりスムーズに細かく動いていたと思う。

一見手描きで作られたようなキャラクター造形なのに、「今スクリーンに手を伸ばしたら触れそう」と思うほどの立体感でゾクゾクした。
試合中の5人の顔に寄った時、汗が水彩絵の具の滲みのようなタッチで表現されていることが分かり、2Dの絵としても美しかった。

それでいてバスケシーンのスピード感と臨場感は凄まじかった。生身ではあんな接近してかつ高速で選手を追いかけられないし、これまでのアニメーションではリアリティに欠けるところがあったと思うし、本作はリアルとアニメの境界のギリギリを攻めていると言える。
そこに10-FEETの挿入歌が乗せられ、非常にスタイリッシュでアツい演出だった。

ここまでかというほど紆余曲折ある山王戦に、5人それぞれのエピソードが乗っかるので、やや目まぐるしさはあったが、2時間息付く暇もなく非常に楽しかった。
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