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THE FIRST SLAM DUNKのますのレビュー・感想・評価

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)
4.5
とにかく熱く、とにかく格好良かった。劇場で見ることを強く推奨!!!!

いい映画を見たと言うより先にいい試合を見たと言ってしまうくらい、試合シーンが素晴らしい。選手視点のカメラアングルは山王の怖さや圧迫感を伝えてくれるし、試合展開にハマった音楽のおかげで一緒に走ってるような気分になれる。あんまり臨場感があるので、最後の方は思わず息を止めてしまうほどだった。(鑑賞後はRRRと同じくらい汗だくになる。(あちらはエンタメによるポジティブな興奮で、こちらは人間ドラマと熱い試合によるリアルな興奮という差はあるけど。

ドラマシーンでは、ひたすら宮城リョータ…宮城リョータ…と苦しくなり、最後は宮城リョータを好きでいてよかった…という気持ちになった。ありがとう井上先生とスタッフの皆さん。


↓↓以下微妙にネタバレ含む雑記↓↓










・OPが猛烈に格好良いよぉ!!何度でも見たいんじゃ〜!!!!
・手書きとCGを極限まで似せて違和感なくしてるのすごいわ。日本で作るCGはよく重量感が見えづらくなってアクションがペラペラに見えてしまうのだが、このCGはちゃんと重さが見えた。
・制作期間4年…ということは「この世界の片隅に」と同じ…。納得のクオリティ。
・三井の覚醒シーンは少々納得感が薄かったのが勿体なかった。
・声優はアニメ視聴勢だったので当初違和感あったものの、最終的には概ね問題なかった。しかし桜木…お前だけはどうしても違和感がある…!(声がややこもってるんだよな)
・敵の強さに心折れかかるところ、昔バレーボール部で強豪校にボコボコにされた時を思い出してしんどかった。あの、全ての努力が無意味と思わせられるような絶望感の演出がうまい。
・個人的に、昨今のエンタメのやや強めな「みんなで頑張ろうね!」感があんまり好きじゃないので、スラムダンクの「各々の目的と夢のために集まった者達」という距離感はやっぱりいいなと思った。そういうベタベタしない関係性の人々が、最後の最後(本当に最後)でパン!するのがとてもいい。
・バイクのシーンで、暴走行為とは現実逃避であると共に自傷(いっそこのまま消えてしまえたらいいのに)の一種でもあるのかもしれないなと思った。
・オチがとても綺麗だった。あの写真で、リョータとリョータの母が過去を精算できたのだと一目でわかる。
・宮城リョータという男が好きな理由、実はよくわからなかったのだけれど、「どんなにしんどくても怖くても虚勢を張って笑う人間」の枠なのだなと気づけた。震える手をポケットにしまう姿、とても格好良かった。
・人間ドラマのおもしろさもありつつ、最終的にはバスケ自体の面白さでKOされたのが心地よかった。
ます

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