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THE FIRST SLAM DUNKの群青のレビュー・感想・評価

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)
3.0
2022年劇場鑑賞13作目。


一応原作は10年以上前に読んだ。
まあ確かに良かったけど自分にはあまりハマらなかった。理由は不明。リアル過ぎたから?

個人的にはその後に読んだリアルという作品の方がバスケを軸とした人間ドラマで良かった。まあこっちも全部読めてないんだけど。

こんくらいの熱の人が観に行ってどうだったのか、というと確かに燃えたけどそこまでという感じ。やっぱりコレも含めて期待していくとダメだってわかった。
自分は何の作品でも世評の勢いでいくとほぼ痛い目をみることがやっとわかった。最近でコレの例外はトップガンくらいか。


まあ中身に入ると、原作にはなかった現実的な話がテーマで、これは連載終了後、それこそリアルを描いたからこその描きなおしだったのかと腑に落ちた。非常にいまスラムダンクをやるなると真っ当な話だ。
というかそもそも原作であまり描かれなかった宮城の背景にこんなストーリーがあったとは。
ヘビー過ぎる。

バスケしかなかった宮城が、周りからそんなバスケでさえ適性があんのか?と疑問視される中、自分にできることは何かと突き詰めていくことと、自分が家庭内でできること、がシンクロしていくのはなかなかくるものがある。
だからこそこの試合つまり山王戦は負けらんねえという気概で臨む。およそ高校2年生とは思えない気負い。いやまじで高校2年生かよ笑

一方主人公であるはずの桜木は脇に置かれている。しかしそれでも主人公としてのカリスマなのか存在感は抜群。バスケはてんでダメというのが見てすぐわかるのにこの存在感。さすが主人公笑


攻守が瞬時に入れ替わるバスケにおいて秒単位でさえ貴重な時間。そしてアスリートにおける秒単位というのは突き詰める時間単位であると同時に、ゾーンに入った時の体幹が伸びる単位でもある。俺はアスリートでも何でもないのでわからない世界だが確かにあるらしいゾーン。
その世界に一般人でも感じられるのがこの作品。特に終盤、文字通り手に汗握る展開は秒単位のはずなのに何分と伸びていく。
ゾーンに入ると視界や音さえも消え感覚が研ぎ澄まされる。原作でもゾーンに入ったかのような筆でストーリーが紡がれていく。漫画をアニメで感じるような新感覚だった。


と、褒めているけども何でだろうね。皆さんみたいに手放しにコレだ!とはならなかったねー。
自分には苦手とする球技だったからか。まだバレーの方が好きだった。バスケなんかボール持ってたらすぐ突っ込んでくるからさ。何の余裕もないんよね笑

まあ力作っちゃあ力作ですね。
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