ストーリーにキャラクターが動かされるのではなく、キャラクター達がストーリーを動かすその極北みたいな作品
スポーツ漫画にある暑さとはまさにこの部分で特にチームスポーツはアンサンブルでもってこの部分を成しているから上がりやすい題材ではある。
スラムダンクは門外漢でファンも原作者も熱烈で硬派な印象を受けて手を出せて居なかったんだけどそんな自分にも本作はブッ刺さり
映像技術でもってあのコートにいるように錯覚してしまうのはもはや当然のこと
何よりそこを超えてキャラクター達に感情移入させれるところまで持っていけてる。
映像技術だけじゃない、エンタメとしてやっていて欲しい事をちゃんとやってくれてる。
原作で山王戦がどう描かれてるかは知らないけど本作の描かれた方は主人公達にとってまさに地獄めぐり
絶望的に点差を離されて試合中の殆どがそれを追いかけると言う展開
スポーツ漫画でこの手の格上と戦うのはよくある展開だけどここまで最初っから綱渡りを描き続けているのは珍しいのでは?
ずっと苦しいだからこその後半特にラストの展開でこれ以上無いほど上がるのでは?
回想シーンは確かに流れとして不細工だしもっと短くしてまとめられたなとどうしても感じてしまう。
だけどあれがなかったらキャラクターでもってストーリーというか試合を動かす事ができなかったのでは?
キャラクター達の人生、葛藤その流れの中にあの試合があってまさにセリフであった通り通過点、だからこそ試合に支配されずにあれほどイキイキと描けるのだと
試合に魂込めてもそこで終わりじゃ無い
これぞスポーツドラマの醍醐味なんじゃ無いか?
物語はまだまだ続くというかもう続いているんだという最後のシーンはグッとくる。
アニメ映画としてスポーツ映画として新たな金字塔が生まれたと思います。
サイコーでした。