アンナチュラルないながきつかさ

THE FIRST SLAM DUNKのアンナチュラルないながきつかさのレビュー・感想・評価

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)
4.6


観たらわかる
脈動するこの興奮
"スラムダンクを観た"人生へ



ジブリや大友克洋、押井守らを筆頭にアップデートされ続けてきたクール・ジャパンのアニメーション映画。
それぞれの革命・革新があった中でも、燦然と輝いていると僕は思う。アニメーションの可能性をさらに高めたとして歴史に残る作品になるだろう。

原作から主人公を変えて描くという、今までにない見せ方をしていたのが大きな影響を与えている。少年漫画であった原作を、青年以上も対象にし"映画"として耐えうる強度を持たせる必要があった。そう捉えると「桜木花道」ではなく「宮城リョータ」はぴったりの配役であったと思う。
また、宮城の過去が原作でもあまり語られていないという点も、物語を作るうえでは新たに作りやすかったのだろう。

対象年齢をあげたとしてと、「スラムダンク」の魅力と熱量は全く衰えていない。むしろ、本編全体が一貫して1試合を描き切るため、原作よりも純粋に"バスケ漫画"としての輝きは増している。

作品ができてしまうと、当たり前のように僕ら視聴者は作品を消費してしまうが、これまでに井上先生や製作陣がかけた時間と熱量と技量、これがあったことを頭の片隅に置いておきたい。

https://youtu.be/EAJDWa5g5Rk

ただ、どんな傑作でも人それぞれ思うところがあるものである。自分が抱えていた小さい違和感を言語化されて解説されているものがあり腑に落ちたので、映画を観た方は一度確認してみてほしい。

https://youtu.be/PSo4Uvw28zc