Lambretta

まわり道 4K レストア版のLambrettaのネタバレレビュー・内容・結末

まわり道 4K レストア版(1975年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

ヴィム・ヴェンダース監督のロードムービー3部作の一つ。

作家として行き詰まった主人公の自分を見つめ直す旅の冒険。
旅の途中で出会う大道芸人の親子や詩人志望の男性、故郷に残した恋人。
自殺願望の孤独を愛する男。
彼らはなんとなく繋がりなんとなく離れて行く。

普通の映画ならばストーリーに従い主人公が正しい心を取り戻す過程が描かれていきそうなものだが今作はただ彼は混沌の中にいる。でもだからこそ良い。

パンフレットにはまわり道の本当の意味合いには無駄に使った時間という感じが近いらしい。
そこをあえてまわり道とした翻訳のチョイスも面白い、この映画はタイトルと内容の違和感が不思議な気分にさせる。

好き嫌いの分かれそうな作品だけどピントの合う人にはずっと愛せる映画だと思う。

そして映像の美しさ。
初めて見たビデオでも映像とは天と地ほどの差。ナターシャキンスキーの妖精の様な美しさがさらに美しい。
Lambretta

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