じぇいらふ

アメリカの友人 4K レストア版のじぇいらふのレビュー・感想・評価

4.8
🖼️ヴィム・ヴェンダースレトロスペクティヴ&彼の作品観まくらんかシリーズ④🔫

だらだらロードムービー3部作の後に、こんなひたすらかっこよく面白いサスペンス作品を作るとは⁉️キャスティングが凄すぎて、31歳ヴェンダースの当時のノリノリぶりを堪能出来る傑作👍👍👍👍

タイトル(フォントがアメリカ映画っぽい)デニス・ホッパー登場 部屋にニコラス・レイがいる どうやら詐欺師と贋作作家という設定らしい ~はじまり~ひたすらかっこいい始まり方🤣

白血病で死の恐怖に悩まされているスイス人額縁職人のヨナタンと、贋作絵画を売りさばくアメリカ人詐欺師リプレー。ひょんなことで知り合った二人が危険な闇社会の陰謀に巻き込まれていく~というおはなし

まずヨナタン:ドイツ映画の名優ブルーノ・ガンツと、リプレー:アメリカ映画の反逆児デニス・ホッパーという2大大物キャスティング。デニス・ホッパーって誰の作品に出てても、デニス・ホッパーの映画になってしまう強烈無比な存在感はさすがですが(若くてかっこいい!)、それに負けない受けの演技、巻き込まれ男ブルーノ・ガンツもやっぱり素晴らしい。濃いめの男達😆

この2人で普通におなかいっぱいなのですが、この映画が凄いのは、脇に次々と出てくる俳優という映画作家達。冒頭の贋作作家ニコラス・レイ、マフィアの親分サミュエル・フラー(似合い過ぎ笑)、殺されるダニエル・シュミット笑。一人だけで特集上映出来ちゃうくらいの巨匠達が、カメオじゃなくてがっつり演技してるのが凄い。つかみんな上手いな。映画監督って演技上手人多くない??撮影しているヴェンダースがとても楽しそうに作っているのが伝わる。

初期ヴェンダースヒロインのリサ・クロイツァーいいよね。目力👀

自分の病気を治すために、殺人の仕事を請け負うという無茶展開。やっぱり無理がたたって大変なことに。。。

作品はロードムービー3部作と比べてびっくりするくらい、エンタメしてます。列車内の主役2人のドタバタぶり笑。ヴェンダースのアメリカ映画愛がわかる。サスペンス作品としても楽しめます。最後あたりのぶっ飛びぶりは、さすがヴェンダースという強めのかっこいいシーンの連続にしびれます。撮影ロビー・ミューラーの赤が映える映像いいすね。

この作品原作者は、作家パトリシア・ハイスミスで、リプリーって『太陽がいっぱい』のあのリプリーの3作目の続編なのね。知らなかった。アラン・ドロンがデニス・ホッパーになるのか、、、すごいすね笑。