困った、驚く程につまらない…。
ほぼ満席ぐらいの場内を、寝ている人or下を向きため息つく人が充満。仕事終わりの疲れを映画で癒しにきたと思わしき隣のサラリーマン👨💼男性が、本当にガッカリした表情を浮かべていて私も悲しくなった。
言うなれば、三谷幸喜作品的なキャスティングで、ずっと松本人志映画のノリをやっているような“気まずさ”がそこには確かにあった。
かつてどこかで私は、デヴィッド・フィンチャーは2014年の『ゴーン・ガール』を“沸点”に、『MANK/マンク』からはもう“幸福な老後モード”に入ったように思うと言ったが、やはりウェス・アンダーソンも2014年の『グランド・ブダペスト・ホテル』を沸点に、“老後モード”に入ったように思う(※あまり幸福な良い歳の重ね方とも思えない)。
前作『フレンチ・ディスパッチ~』は、まだ美点もあったとは思うのだが、本作は明確に“失敗作”なのではと私は思う。
観客への配慮や、エンタメ性を度外視して作家性に全振りして好き勝手やっている作品でも好きなものはあるのだが、最近の宮崎駿や庵野秀明、そしてウェス・アンダーソンのものはもうついていけない。
かつて『グランド・ブダペスト・ホテル』では、あれ程にストレートに血湧き肉躍る“活劇”を見せてくれていたのだから…うん、やれば出きるはずだウェス!🦾