メッチ

アステロイド・シティのメッチのレビュー・感想・評価

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)
3.7
ウェス・アンダーソン監督作品の中で最も難解。しかし、愛の修復のお話として観れば感動できる。

難解に捉えてしまったのは、舞台背景が1955年で、空想の町『アステロイド・シティー』を舞台としたテレビのお芝居だということ。
そして、舞台の町名の由来は、小惑星が落ちたことによって出来たクレーターがあることからという設定。ですが、実際にあったマンハッタン計画で科学者たちが集まって、計画が終わるまで存在していた町名の「シークレット・シティ(または、アトミック・シティなど)」からきているのでしょうか?
作中では、当たり前のように核実験が行われていたり、優秀な科学的開発をする子どもたちを授賞式へ集めていたり、ただ時代を背景にしているだけでも深読みしてしまう要素が多かった気がします。

しかし、そんな深読みをしてしまっても、感動できる要素がありました。それは、妻を失った子連れの父親と過去を引きずっているシングルマザーの俳優との愛を修復していくというのがメインストーリー。作中に色んな情報が流れてくる中で、それだけを掻い摘んで見れば、感動できる作品なのは確かです。

また、ネタバレしないように記載しますが、マーゴット・ロビーが演じるとある登場人物に救われた気がします。主人公にとっても観ている私でさえも、この登場人物によって救われたと思います。
メッチ

メッチ