オクダ

アステロイド・シティのオクダのネタバレレビュー・内容・結末

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

オープニングから過剰ウェスアンダーソン120%な演出に心躍りながら、あまりに作り込まれすぎていると感じた違和感は的中して、ここが舞台の中であることに気付かされる。メタ的な視点で舞台の"手前側"を描きながら役と自己と僕らの観てる『アステロイドシティ』を行き来する3視点の構成に展開していく。ウェスらしいユーモアの中に、今作は特にフックのようなセリフが多く散りばめられているように感じた。
美しい構図、パステルカラーの色彩で塗られた本質の部分をモノクロの世界で引き裂くように見せていく。愛や悲しみ、絶望と希望。美しさの向こう側に見せる何かに少しだけ触れられたような気がする。
自分が何者か、これが何を伝えたいのか、自分がどこにいるのか、相変わらず分からないけど、とにかく前に物語を進めるしかない。自分の人生のライターは自分。書き続けるしかない自分の手で。愛おしいエイリアンになりたい。
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