このレビューはネタバレを含みます
ウェス作品は、何だかその世界観やキャラクターが愛おしくなる瞬間がたくさん出てきますね
物語の背景にある実在の人物とか、込められたメッセージ性とか詳しいことは分からないのだけど、撮り方や表面的なストーリーだったり形式的な部分だけでもワクワクが止まらなくて十分楽しめた
作り込まれた世界観の中に混ざり込んでいる当時のアメリカの社会背景さえも奇妙で非現実的なことのように思えちゃうんだけど、そこは現実だった時代があったんだよな……と不思議な気持ちにもなりました
“You can’t wake up if you don’t fall asleep.” の意味するところをずっと考えていたんだけれど、フィクションの世界に没頭することで得られるものがあるってことかな〜と今の時点では思ったりしています 時間をかけてじっくり考えたいところ。
現実世界に近いTV番組が白黒で、映画の中で一番構造の奥にある『アステロイドシティ』内の世界が色鮮やかなのも好き
最後の方、それぞれの世界を隔てる壁がどんどん曖昧になってくる感じも良い (まさにメソッド演技的な感覚…？ いろんな要素が繋がってないようで繋がってる不思議)
役に入り込む、フィクションの世界に入り込む、とか何かに没頭すること(そしてその境界が曖昧になって自分の一部になっていく？こと)がテーマなんかな
中の世界に入り込んだり元の世界に戻ってきたりっていう構造だし
そして映画の最後には、見ている私たちがこの映画の世界から現実世界に戻ってくるっていう構造もある(！😂)
