ファンタジックなようで皮肉を利かせたようでもいて、おかしみのある人々の群像劇をふんわり楽しんだお話でした。横にスライドしたりズームインする演出が多かったせいか、紙芝居式のおとぎ話を観ているような感覚でした。
ところどころの台詞のやり取りや、宇宙人の佇まいなんかでくすっと笑えたり、三人娘と長男と父親と義父一家の亡き母を巡る会話はおかしくも切なくもあり、ところどころそうやって楽しめはしたものの、まるごと映画として面白かったというほどではなかったというのが本音です。
コミカルな核の扱いとか、母を亡くしたばかりで接近する父親と女優の描写なんかは馴染めませんでした。アステロイドシティの建物とか外景はすごく好きではあったのですが、どこまでおふざけでどこから真面目かの曖昧さが、自分好みではなかったなという感じでした。