Polly

ベルリン・天使の詩 4K レストア版のPollyのレビュー・感想・評価

3.9
「壁があるから迷子にもなれない」というマリオンのセリフ、ニック・ケイヴのライブ会場で「あの人観客を見ていない、天国ばかり見てる」とこぼした日本人女性、エンドロールの「かつて天使だった全ての人へー特に安二郎、フランソワ、アンドレイに捧ぐ」が特に印象に残った。
おじさんが本物の天使で、天使のような美女が天使を演じさせられている人間という設定も良し、ベルリンの鬱々としていながらも美しい映像も良し、ポエトリーで硬質なセリフも好みだったけど、おじさんが若い女に本気で恋しちゃってそれが成就するって…と現実にかえってしまい、メタ的な意味合いが含まれてるとはいえ若干冷めた。5年前に観てたらそんな風に感じなかったかもしれないけどご時世的に。あともう少し当時のベルリンについて歴史を学んでから見るべきだったと後悔。
全体的な空気感としてはかなり好みの作品だったから映画館で観れて良かった。誰にでも天使がいたらいいのにね。
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