爆裂BOX

トゥルースorデア 密室デスゲームの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.6
同級生フェリックスの誕生パーティに招待され、片田舎の屋敷にやって来た5人の大学生たち。しかしそこで待っていたのは銃を手にしたフェリックスの兄ジャスティンだった…というストーリー。
英米版「王様ゲーム」の「トゥルースorデア(真実か挑戦か)」ゲームを題材にしたサスペンス・スリラーです。
フェリックスは数か月前のパーティが原因で自殺したことがジャスティンから語られ、その原因が「テメエと真実ゲームだ」と書かれた差出人不明のハガキにあると考えたジャスティンは、その容疑者候補として呼び出した5人を椅子に拘束すると、命を懸けたトゥルースorデアゲームを開始するのだった、という内容です。
冒頭でフェリックスがパーティでトゥルースorデアゲームに参加して殴られたりイジメられる様が描かれますが、ここで描かれる主人公達5人が結構クズっぽいです。フェリックスを殴ったクリスの彼女でフェリックスが思いを寄せていたジェマはクリスに怒ったりまともそうでしたが…
数か月後にフェリックスの誕生パーティを称して呼び出された5人は、山小屋でフェリックスの兄のジャスティンとパーティを始めるも、トゥルースorデアゲームを始めて、フェリックスの自殺を告げて豹変したジャスティンに銃を突きつけられて、拘束されて犯人捜しが始まります。
冒頭のパーティシーンや、屋敷に来るまでの主人公達がクズっぽいので、むしろ復讐するイケメン軍人のジャスティンの方を応援してしまいそうになりますね。ただ、弟の復讐と言っても、フェリックスが自殺という不名誉な死を遂げた為、カトリックで大金持ちの家の威光と尊厳守るために行っているようで、純粋に弟の事を思っての行動って訳でもないんだよな。
ジャスティンによって続けられるゲームのなかで、それぞれがハガキを出した犯人だろと罵り合いが始まったりもします。といっても、パーティでフェリックス殴ったクリスがほぼ一方的に責められてたけど。乱暴者のクズとは言え、皆に責められてゲームに参加する人間選ぶときに選ばれたりするのはちょっと可哀想だった。パーティのシーンでチャラ男のバカって感じだったポールが、最初に足撃たれて指吹き飛ばされて重傷負ってるけど終始冷静でしたね。いかにもビッチキャラなエレノアの強かな感じは嫌いじゃないですね。
口の中に管突っ込まれて、それが水と希硫酸いれたボトルに繋がれててどちらか選べというゲームやらされますが、硫酸呑んだ犠牲者も口から血の泡吹き出すだけでゴア描写はないですね。
ジャスティンも軍人だけあって腕っぷしは強いけど、皆を拘束させて見張る役をよりにもよってパーティーのドラッグの調達係のルークという一番信用ならない奴に任せたり、予想外の訪問者撃退しようとして催涙スプレー浴びせられて悶絶したり詰めが甘い所ありましたね。普通に皆を縛らせた後にルークも自分で縛って拘束すりゃよかったのに。
中盤、何とか脱出に成功して屋敷に逃げ込んだジェマが目にする事実は意外な物でしたね。普通にジャスティンのいう事信じてたけど、死んだと同じという事か。
ハガキを出した人物は予想通りでしたが(明らかに怖がってる以上に挙動不審だったし)、冒頭で一人で泣くフェリックスに近づく何者かの視点あったので、自殺の原因はハガキじゃなくてそっちだろうなと思ったら、明かされたのは結構意外な真実でした。兄貴が帰って来て家の名誉を汚すような事したの知られるの恐れたのが原因か。しかしあんな携帯のカメラ構えてるのに言われるがまま行動したのは迂闊すぎでしょ。明らかに脅迫かいじめに使うの目に見えてるのに。疑問に思わないほどピュアだったのか。
終盤は意外な人がアッサリ死んだり、そっちが生き残るの!?って人が最後まで残ったりして楽しめました。一番責任ある奴がのうのうと生き残るラストも後味悪くて好きですね。
ほぼ山小屋の中で展開して、ゴア描写や派手な場面ないけど、役者陣の熱演もあって飽きずに最後まで見れました。