むぎちゃ

GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 4Kリマスター版のむぎちゃのレビュー・感想・評価

4.3
2.0?実写化?知らない子ですね…。
(全部観たよバカタレぃ!)


マトリックス新作公開記念だとばかり思ってたがどうやら違うらしい…笑

攻殻の面白いのは、原作も押井版も神山版も全くテイストが異なるところ。
全てが異なる世界線なのでどれから見ても楽しめるのだ。

それにしても初めて原作読んだ時はおったまげた。素子が口の両端に指をひっかけて「べ~」とかやってるし。

さぁそんなことはさておき今回はGhost in The Shell 4K版。
ぶっちゃけ「わー4Kだーキレー」とは思わなかったが、あのスクリーンに引き伸ばしてもちっこいTVでBlu-ray見るレベルの精彩さだったからやっぱり綺麗だったのか…。
確かに思い返せば円盤で何回も観てるけどスクリーンでみる少佐はうっとりする位かっこ良かったな。マジで魅入る。

かの名作であり問題作でもあるビューティフル・ドリーマー(このタイトル大好き)同様、根底に流れるテーマは胡蝶の夢だ。
自分が自分たる確固な根拠を見いだせない素子の姿は、その孤高な存在と能力とは裏腹に、まるで硝子のように脆く儚い。
文字通り胡蝶の時代から完全義体のサイバーパンクな近未来の先まで、人がこれまでもこれからも抱え続ける永遠のテーマなのかもしれない。

上部構造へのシフトを遂げ、広大なネットの海へ消えた素子はどのような道を歩み再び「守護天使」として現れたのか…。
関係ないけど、続編のイノセンスは当時何の知識もなく観に行ったんだ。
今作の続編という事はおろか、そもそもGhost in The Shellの存在すら知らなかった。
話は今作以上に哲学的で、ガキだった私にはちんぷんかんぷん。
だが鑑賞後「理解はできなかったが、何やらとんでもない作品を観てしまった」と、隣で首を傾げている友人を差し置いて一人興奮していたのを覚えている。
今作もイノセンスも、ごにょごにょと難しい要素を省くと実は結構骨太なサスペンスなんだな。
だからあの時も色々と置いてけぼり喰らいつつもなんとか咀嚼出来たのかも。
むぎちゃ

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