空海花

GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 4Kリマスター版の空海花のレビュー・感想・評価

4.6
IMAX 4Kリマスター上映
滑り込みで何とか鑑賞。
結構な限定公開だった記憶。

西暦2029年、超高度情報化社会の世界で
謎のハッカー「人形使い」の犯罪が多発する。
公安9課の特殊部隊・攻殻機動隊は調査に乗り出すが…

士郎正宗原作
押井守監督によるSFサイバーアクションアニメ。
製作1995年という年代から、当然スマホはないし、有線LANでケーブルだらけ。
だが、脳の神経に直接デバイスを接続し
人そのものが直接ネットにアクセスする“ネットの広大な”世界に古臭さは感じられない。
まさに時代が追いついたような感じ。
『マトリックス』の元ネタとなっているのも有名で、多くの人々に影響を与えている。

核戦争によって荒廃した世界の雰囲気の描写は細かくて生々しく
何より内容が普遍的で哲学的。
押井守の作画や世界観の表現の高さがそのグレードを上げている。
草薙素子のキャラクター造形はエポック・メイキングとして位置づけられる。
色々と過激で、他にはない魅力がある。

IMAX4Kで再び観て良かったのは
今の時代にその映像に没入できたことと
テーマ曲の大音量。
あの不安定でそれでいて心を離さない旋律は陶酔してしまうほど。

普遍的で哲学的なそれとは
「生命」の定義を問うこと。
機械の「身体」、作られた「記憶」
「生命の樹」の前でも闘うところが面白い。

ちなみに草薙素子の光学迷彩はデジタル処理で
テロリストの光学迷彩はアナログで描いている。
アニメ技術で質の違いを表現しているらしい。

これは諦めずに観に行って良かった!
最終日2日前くらいなのに特典のハガキももらえたし😄
新作『攻殻機動隊SAC_2045』も控えているが
本作も『ブレードランナー』から影響を受けていて、
『2001年宇宙の旅』もそうだし
また『ブレードランナー 2049』にも繋がりを感じるし、
そのヴィルヌーヴ監督の『DUNE』が今、公開されている。
先日の『レミニセンス』もブレラン感あったし
マトリックスも新作控えてるし
SF映画ってこれだからたまんない…🤤
日本アニメ史上に残る傑作。


2021レビュー#165
2021鑑賞No.373/劇場鑑賞#65
空海花

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