このレビューはネタバレを含みます
今だからこそこんな作品に出会いたかったって感じの作品でした。
みんなに見て欲しい。
人と人の関係性や繋がりを距(間隔や距離や断絶)を持って描くのがスゴい良かった。距離を置くって事は別に根絶では無いんだなってささやかな希望もあってそれが愛おしくて泣けた。
2章の清水くんが好きすぎて、白ティーとジーパンのくだりで笑顔で泣いてしまった。
演じている人が脚本や監督・編集をやっているからなのか、細かい演出や演技の所作なんかに人物に魂を呼び起こしてて、フィクションなのに人物像がすごいリアルに感じられて、それでいて好きになってしまう作りになってたのがツボでした。
オムニバス形式で進められるけど、構成もスゴい上手くて一章では主人公に当たる2人の関係性、とふたりの間にある元同居人のいっちゃんの存在を描いた上で主人公の性格や人物像が説明的になりすぎず、前記した通り魂が宿ってるかの如く、演出や演技の中でうまく表現されてて、
2章ではタイトルの隔てててを回収する様に映画のメインテーマにちかい人と人の関係性と隔て、そしてそれがキッカケや時間を通じて変化する様子が長回しの会話に重きを置いた劇の中で上手く描かれてます。一番好きエピソード。
3章では、4章のキッカケにもなる主人公にとって大切な石って言う舞台装置を伏線のようにはられつつ、赤の他人からあるきっかけを通じて交流する、コロナ禍においてみんなが忘れてたような温かさを、舞台の一軒家やフーちゃんのお母さんのどことなく漂う昭和初期ぽさからも感じられる心温まるホッコリエピソード。多分僕が想像する天国ってこんな感じ。
そこから、4章では3章でやんわり示されてた主人公の持つ石、そして2人の主人公のやや距離を感じる関係性、そして冒頭に映るやや間隔を開けて電車に座る2人の映像の伏線回収がとにかく美しくてウォーーピクピクピクってなってしまいました。
その先2人の主人公がどうなるのかは映画で見てね。
ネタバレつけてるけど、一度見た人ももっかい見て欲しいです。はい。
現場からは以上です!