れい

イノセンツのれいのレビュー・感想・評価

イノセンツ(2021年製作の映画)
4.0
純粋が故の邪悪さ、残酷さ
ある意味では「無邪気」とはそういう事を指すのかもしれない。
今作に沿って考えれば、親や大人たちからの教育や与えられる環境、道徳を学び「無邪気さ」を失うことが成長するってことなのだろう。

-----------------あらすじ-----------------
ノルウェー郊外の住宅団地。夏休みに友達になった 4 人の子供たちは、親たちの目の届かないところで隠れた力に目覚める。近所の庭や遊び場で、新しい”力”を試す中で、無邪気な遊びが影を落とし、奇妙なことが起こりはじめるのだった。(公式より引用)
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主人公の9歳のイーダは自閉症を患う姉を疎ましく思い、冒頭の姉の足を力いっぱい抓るシーンからも彼女が抱える純粋故の邪悪さが垣間見える。
イーダが出会ったベンという少年も心に残酷さ、残虐さを持っており物語が進むに連れてそれがエスカレートしていく。

最初にベンの残虐さを表すシーンがあるのだけど、目を伏せてしまうようなもので心がしんどくなってしまった。普通に不快でした。
子ども故の残酷さを表すのにあのシーンは必要なのか?と思ってしまうほど、、、

虫や爬虫類とかにあの行為をするのは百歩譲ってわかるけど、流石に哺乳類にあれはしないでしょ、、
ベンが本作のヴィラン的な立ち位置になるけど、見てて本当にヘイトがたまりましたね。(子供に対して大人げないのはわかるんだけど。)

視聴者の私達大人が子供に対して持つフラットや好意的な視点を一気に変えさせるための演出だとしたらお見事です。
れい

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