ラーチャえだまめ

イノセンツのラーチャえだまめのレビュー・感想・評価

イノセンツ(2021年製作の映画)
4.0
『“幼さ”という名の「罪」』




信号待ちをしていたら隣からカップルの話し声が聞こえてきて「ガリガリガリクソンみたいな人とガリガリメガネどっちがええ?え、普通にガリガリガリクソンよくない?」……希望が持てそうですラーチャえだまめです。早速ですが本日はコチラの映画を拝見させて頂きました


【イノセンツ】…!!!“ジュブナイルホラー”ですか??サーモンと“後味の悪さ”に定評があるノルウェー初、本国のみならず世界の映画祭で16の映画賞したという“話題の問題作”がついに日本凱旋。夏休み、とある団地の公園で遊ぶ子どもたち……ありきたりな光景。平和な日常。しかし大人たちの目の届かない所で、子どもたちは“どんな遊びをしているのか”大人の知らない子どもだけの世界というある意味“裏側の世界”を覗いてみたら、トンデモクライシスな“衝撃的な遊び”が行われていた_!?


“狂気”の子どもと言えば76年の「ザ・チャイルド」なんかが思いつきますが……配給会社は待ってましたとばかりに夏休みど真ん中7月28日に“夏休み映画”として劇場公開……もうそれ自体が悪意の塊だろぉッ!?と蓋を開ければ完全“アダルト”向け“スターチャイルドホラー”??なんでありますが、、、、、なんと元ネタは海外でもファンが多い「アキラ」「20世紀少年」の大友克洋の「童夢」という漫画の「インスパイア系」なんですか…?


そんな公園の砂場で遊ぶキッズたちの中に潜む“小さな狂気”。大人の目の届かない所で子どもたちは無意識的に“残酷な遊び”を思いつく。ペットを飼っている方はご注意下さい。思わず目を背けたくなるシーンがあります。そんな倫理観のイカれた能力者が暴走する話だと、たとえ主人公だろうと普通は共感出来ずに敵視するような目で観てしまいがちですが、それがナウいヤング、とりわけ「子ども」だった場合少し状況が異なると言うか。憎たらしさより善悪の区別もまだ曖昧な“幼さ”ゆえ“力の暴走”は避けられないと養護する目で見てしまうというか、誰の助けもなく小さな体一つで抑え込めるはずもない“力”にもがき苦しむ姿に大人として思わずなんとかしてあげたい、いたたまれないような気持ちになる。「童夢」はわかりませんが同じ原作者の「アキラ」とも似ているなと思いましたね。今作が“憎い”のは、この「幼さ」という点です。



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