コーディー

イノセンツのコーディーのレビュー・感想・評価

イノセンツ(2021年製作の映画)
4.2
超自然を介し交流する4人の子供達。理由などなくただ備わる力への興奮、そんな無邪気さと共に解放される暴力性がジワジワと制御不能な分断を生んでいく…
大人が感知できない世界で孤独や混乱を抱えながらも懸命に〝わからない〟と対峙する姉妹の闘いに戦慄と感動が押し寄せた。超好き!

自閉症をもつ姉との疎通ができず苛立ち気味なアイダが同じ団地に住むベンと出会い、感じる解放と揺らぎ。更にはアイシャというもう1人の少女の影響も受けながら心と向き合っていく…そんな無垢が故の何にも染まり得る危うさ、ノルウェー郊外の団地に静かに訪れる脅威と、成長wいや〜終盤は鳥肌立った。

大好きな『わたしは最悪。』『テルマ』の脚本も手掛けたエスキル•フォクト監督って事で特に後者の匂いがプンプン漂ってたし、窮屈な世界にナチュラルに存在している超自然や超常を通して人間の心を映す。不穏だけど美しい独特な表現と説得力はやっぱ好き!そして子役4人の演技にも惹きつけられた。

てかイーダ役の女の子、母親役エレン・ドリト・ピーターセンの本当の娘さんなんやね。