KOUSAKA

イノセンツのKOUSAKAのネタバレレビュー・内容・結末

イノセンツ(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

子どもという生き物のピュアさと、それゆえの残酷さを描いた作品はたくさんありますが、この『イノセンツ』はその最新型の傑作だと思います。

団地と、そのすぐそばにあるあの池?が何とも不穏な雰囲気を醸し出していて、日常の平穏な暮らしと「恐るべき子供たち」とのギャップを増幅させる舞台装置として100点満点!

今作のヴィラン役といえるベンが、最初は自らの不思議な力を無邪気に楽しんでいただけだったのに、少しずつ少しずつ暴走していく姿が丁寧に描かれていて、彼の空恐ろしさがどんどん増していきます😵

イーダも、アナに対して残酷な意地悪をしたり、決して品行方正な善人として描かれているわけではないところが良い。

個人的にはアナとアイシャのシスターフッドぶりがエモかったです🥹もちろんファンタジーだけど、遠くにいてもお互いの心が分かりあえるなんて素敵ですし、そんな「能力」が存在するんだというロマンを信じたいと思わせてくれました。

アナの遠隔攻撃にやられてベンがブランコに乗ったまま絶命するところは、まさに童夢。アイシャがいなくなって、アナが結局元に戻ってしまったかのように、お絵描きグッズで遊んでいる。いつも通りグチャグチャ描いた絵を一回消して、また何か書こうとしたアクションでラスト。やっぱりロマンを信じたくなりますね😭

あらすじくらいしか知らない『童夢』を、ちゃんと読んでみたくなりました。
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