じろともトン

イノセンツのじろともトンのレビュー・感想・評価

イノセンツ(2021年製作の映画)
5.0
◯ #エスキルフォクト 監督「 #イノセンツ 」
◯ #シュトゥルラブラントグロヴレン 撮影
◯ノルウェー、フィンランド、デンマーク、スウェーデン合作
◯動物好きな人は注意。子供の世界の中で起こる物語。
◯大友克洋の「童夢」のコミックは初版本を大事に持っていて特別な日本の漫画。
引っ越しが多く、団地に住んでた時期もあるので、すごく日本的な世界の中で起こるサイキックスリラーコミックとして名作。
◯監督自身が「童夢」をインスピレーションにしてると語っているけど、「見た目」だけで言うと、物語の構造は全く違う物語になっていると自分は見終わった後に思いました。
語り口も違う、「童夢」は派手なところもあるけど、「イノセンツ」はすごくミニマルな演出と世界観。
◯ノルウェー産の映画という事で、北欧スウェーデン映画「 #ぼくのエリ200歳の少女 」にも通じる、ハリウッド的な派手さの真逆の、説明セリフのない、画面の中の情報と演じる人達の演技だけで見せていく、静かだけどものすごく緊張感のある映画。
◯「ぼくのエリ〜」は、ハリウッドリメイクと言うか #マットリーブス 監督の原作や「ぼくのエリ〜」を踏まえて再映画化した「モールス」が、ハリウッド的な演出でないのが奇跡的な2本の同じ原作からの映画化作品。
◯映画「イノセンツ」の魅力は、大人も出てくるけど、大人の意見や考えが物語に中に組み込まれていない。子供だけの世界、子供だけの交流、子供だから行ってしまい、行動に後悔する、子供なりにどうしたら良いか必死に考える、大人に助けを求めても無駄、そんな中で子供達だけが気づき、起こる物語なところ。
◯「団地」的な集合住宅は、主人公の4人の子供達が出会う場所。
◯ほんとに説明的なカットやシーンは自然と把握するくらい、少ない映画。
それでも撮影やワンシーン、ワンシーンがすごく綺麗。
◯子供時代を経験した人なら肌で感じる、思い出す、感じ方や状況が全く同じではなくても、小さな身体で必死に考えてるけど、これから身につける、して良い事と悪い事の判断の出来ない年齢の子供たちの世界の物語。傑作。
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