ぽんず

イノセンツのぽんずのレビュー・感想・評価

イノセンツ(2021年製作の映画)
3.7
予告や宣伝ですとミッドサマーやLAMBのワードみられますが、制作会社や監督などに直接的な繋がりはないです。『明確な理由はないが不思議なことが起こり、物語が不穏な方に突き進む』という系譜は似ています。
メインは4人の少年少女。
自閉症の姉を持ち、親からの献身を受ける姉に嫉妬しているアイダ。
自閉症の姉で、能力最強のアンナ。
母親に虐待を受けるイノセンツ力120%のベン。
アンナの友達になり、アンナとのテレパシー使えるアイシャ。
イノセンツのタイトル通り、映画の端々で観られるのは、子供故の残酷なまでの無垢さがあります。
特にベンに関しては、この映画のシンボルのようなキャラになっており、彼は作中でも一番の残虐性を見せます。それは発現した不思議な力によってもたらせたのでは無く、環境や気質によるものが大きいですが、もし力が発現しなければ、どこかでその性格は去勢できたかもしれません。だけど彼の力は大きく、それによって物事はどんどん悪い方向へと突き進みます。
後半、彼が玄関先で「ママ…」と言いながら泣くシーン、自らが原因のはず起こった結果を悲観します。自業自得ともいえますが、彼自身も自分の無垢さに振り回されてしまった被害者なんだと思います。
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