猫好きの自分としては厳しい描写があったものの、それ以外は結構好きかも。
「幻魔大戦」や、それこそ今作品がインスピレーションを得たという「童夢」を知る世代としては、サイキックバトルというだけでやっぱり盛り上がる。
善と悪、そもそもそんな概念さえまだ理解できていない子供達。
その時の気持ちに真っ直ぐで衝動的な行動には遊びと暴力の境界が無い。
純粋な子供達が悪意無き暴力、それも超能力という飛び道具で戦うという狂気。
大人たちはそれに気付けず、子供達だけで解決しなければならないという怖さ。
また少し年上で自閉症のアナの存在がストーリー深みを持たせてて、超能力の存在を知る前のイーダの姉への仕打ちも重要なアクセントになっている。
アナ役のアルヴァ・ブリンスモ・ラームスタの演技も素晴らしい。
また舞台が夏休みで人影もまばらな団地を中心とした公園と森。
北欧とはいえ、あまりに身近な場所というのが不気味さを増す。
印衝的なカットと相まって重い空気感も良い。
