同じ病院で同じ時期に出産、共にシングルマザーで交友を持ったジャニスとアナ。しかしある日、2人の子供が病院で取り違えたことがわかり、アナが育てていた子供はすでに亡くなっていた…
新生児の取り違えが作品の主要部分だけど、同テーマの他の作品のように親子とは？を掘り下げたり葛藤するような作品ではなくて、苦悩はするけど意外とそれに関する着地はあっさり💦だったりしてそこは主題じゃないのかなって。じゃあ、この作品が語りたい事は何なの？と問われれば、もう一つの物語の要素であるスペイン内戦と合わせて考えると監督の、スペインのアイデンティティなのかなと。
時が経ち世代が変わり語られる事が少なくなりスペインとして内戦の記憶が薄れていく中、語り続けるべき歴史でありこれを看過しては今の、そして未来のスペインを語れないとの訴えに感じ、主要登場人物が揃って"内戦の過去"と対峙する様は世代や愛憎を超えて共生を意味するのかなって。
で、こんな面倒くさい解釈をしたけど作品自体はすごくポップで楽しめたのはアルモドバル監督のセンスすごいなーって。そんな映画。
