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君が最後の初恋のmoonのレビュー・感想・評価

君が最後の初恋(2021年製作の映画)
4.5
 この映画を見終わったあとでは、ロイ・チウの容姿(の素晴らしさ)に言及するのが憚られる。切なくて暖かくて悲惨なのに後味爽やかで、カッコいいとかロイ・チウ目当てで~とか、申し訳なくて言えない。
 内容はおそらくどこにでもある悲恋。チンピラ男と堅気の女。老いや社会の不条理を描きつつ、最後は「えっ?そっちも?」。それなのに、アジア映画らしい画面の暗さやねっとりした台湾の街並みのおかげで、ハリウッド映画のような軽さはない。通勤電車の中で見ていたのだけど、後半に入ったところでちょっと怪しい気がして視聴中止。残りを自宅に帰ってから見直して良かった。あのままラストまで見ていたら、おそらくマスクでは隠し切れないほどの嗚咽を漏らして、周りの人たちがそっと身を引いたと思う。ラスト10分で号泣し、ラスト5分でその倍泣いた。
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