箱庭

死刑にいたる病の箱庭のネタバレレビュー・内容・結末

死刑にいたる病(2022年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

結局なんの話だったのかよくわからなかった…。

死刑にいたる病、それは自尊心の低さと孤独。その意味で生育環境から見ても主人公は極めて危うかったけど結果セーフでした、彼は「ふつう」側の人間にとどまれた…という話なら、もうちょっと主人公に感情移入できるようになってたほうがよかった。父親への殺意を抱いたことがあるようだったけど、それをもっと強烈に描くとか…。

お父さん確かに嫌なヤツだったけど、そのあたりの描写があまりないので、ひょっとして主人公も阿部サダヲに心の隙間をつつかれて殺人者になってしまうのか、それとも踏みとどまれるのか…みたいなドキドキもなく、「病」ってなんのことだったの?感が残った。

しかも主人公、途中で肩ぶつかっただけのおじさん暴行してるので、女性が惨殺された山で犯人と思しきヤバそうな男に追われても「まあ主人公も主人公だし」と一歩ひいて見てしまうので、もはや緊張感がない。流れ的に観客は主人公の目線で物語を追っていく作りだと思うんだけど、どうもそこが自分には難しかった。

阿部サダヲの目的はなんだったのか?もよくわからず。目的とか別になかったのか…?最後の面会シーン長すぎて途中でよくわならなくなってしまった…。

全体的にすっきりしなかったけど、雨の日に家族3人でビール飲むシーンはよかった。お父さんがあとからやってきて、無言でビールつぐシーン。あの家族の歪さや、今にもなにか起こりそうな緊張感が印象に残った。
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