寝るのだいじ

死刑にいたる病の寝るのだいじのネタバレレビュー・内容・結末

死刑にいたる病(2022年製作の映画)
2.7

このレビューはネタバレを含みます

頭脳犯は、罪悪感、自己肯定感の欠如、それらを受け止めたように褒めて肯定し、信頼を得ていく。その後は思いのままに、言葉の裏に本当の意味を隠しながら伝えて、相手を操るも、本人は自分の意思で殺していると勘違いする。

操られるまでの感情の起伏を主人公に味わわせる事、殺人犯の息子だと気づいた時の高揚感など、言葉でどこまでも意のままにしていた。

人は、同じ生い立ちの人種を見つけやすい。嗅ぎ分けるような感覚だと思う。虐待を受けると、被害者同士で悲しみ合うこともできるが、相手を利用する側にも回りやすいしダメージ耐性のない相手なので痛ぶりやすい、最悪の組み合わせだと感じた。

話自体は複雑じゃないのに、出口が見えそうで見えない迷路の感じと、答えを出したくない気味悪さがあって、複雑な物語に感じさせる気持ち悪さもあったの良いね。

面会の時に付き添いの警察官と親しげに話し、警察官を名前で呼ぶ犯人、めちゃくちゃコミュ力があり、サイコパスの脳の使い方怖かった。
犯人常に眼に光が無いが、希望を持たせるような話し方の時だけ輝いていて不気味。
阿部サダヲさんすごい。

ロン毛のアザ男、見るからにキャラクター的にも仕事もひ弱な身体になりそうなのに、配役が岩田剛典さんだったのでミスマッチかな。本来のガタイの良さ(明らかに鍛えてるような骨格)や、追いかける時の俊敏さ